ガジュマルの木の下で

現役フリーベトナム語通訳・翻訳者の日々のこと。ベトナム駐在時代の思い出など。

ニッチな分野の通訳

現在継続的に通訳翻訳を請負っている

業界は、いわゆる’’職人さん’’の世界。

かなりニッチな分野です。

本音を言うと全く興味のない

業界だったのですが^^;

長年携わるうちに、本当に

奥が深い世界だなぁ、

恐る恐るではありますが

足を突っ込んで良かったなぁと

改めて感じるようになりました。

当初は、知識も専門用語もほぼ分からず

現場で叱咤激励を受けながら

コツコツと勉強させて頂きました。

(つくづくラッキーですね。)

なにせ、使う言葉は辞書に

載っていない単語だらけ。

試行錯誤して作った膨大な単語帳は

かなり年季が入っています。

 

語学を生業としなければきっと覗き見ることも

なかったであろう世界。

仕事をきっかけに学ぶことも

たくさんあり、知識もぐっと深まりますね。

これも通訳・翻訳業の醍醐味ですね。

 

ちなみにベトナムでも

慢性的に人手不足なこの分野。

ニッチなニーズは通訳翻訳が

出来る人材が極端に少なく常に

売り手市場みたいですね。

通訳や翻訳の世界では

専門分野を決めた方がいいと

良く言われますが

ベトナム語は英語とは違って希少言語なので、

「幅広い分野を満遍なくこなせて、

そのうえで一つの分野はすごくできる」

事の方が求められているような気がします。

 

 

 

草原に黄色い花を見つける Tôi thấy hoa vàng trên cỏ xanh

 

少し前にベトナム映画、

『草原に花を見つける:原題 Tôi thấy hoa vàng trên cỏ xanh』

を観ました。

ベトナム映画が日本で上映されるなんて

滅多にないことですし

ベトナムの有名作家、

Nguyễn Nhật Ánhのベストセラー小説を

映画化したもので

ベトナムでも数々の賞を

受賞した作品と聞けば

観ないわけにはいきません^^

 

監督は、カリフォルニア生まれの

ベトナム系アメリカ人Victor Vũ(ビクター・ブー)。

1980年代ベトナム中部の小さな村が舞台。

兄弟とその幼馴染の少女への初恋と

成長の物語です。

 

少年の抱える罪悪感とか恋心とか嫉妬とか。

何より子どもたちの演技が自然で上手い。

弟の読み上げる詩にぐっときました。

緑豊かな田園風景に流れる音楽も美しくて、

この緑の海の中にダイブしたい!

と思ってしまいました。

ベトナム人の友人は、

故郷を思い出して涙が出たと言っていました。

とても温かいラストで良かったです。

 

ちなみにこの原作者は主に

児童文学を書いていて

私も小説は何冊か持っていますが、

本作もぜひトライしたいと思います。

 

yellow-flowers.jp

幕末にまつわるお話をベトナム語で聴いてみる

読書の秋ですね。

近ごろは歴史ものが好きで、

特に幕末に関する小説や映画に

はまっています。

 

なんというか、この時代って

魅力的な人物が多いですよね。

混迷する先の見えない時代を、

みんなが成し遂げたいことに

向かって必死に走っているような。

 

ベトナム語のラジオを聴いていたら

たまたま日本の歴史を紹介していて、

幕末期の話をされていて

とても面白かったです。

京都観光に来たベトナム人が、京都の霊山歴史館で

催されている、新撰組の特別展が

今夏イチオシ!と強力に勧めていたので

早速調べてみたら

実に盛りだくさんの内容。

龍馬に関する書物の他

150年ぶりに近藤勇土方歳三

愛刀が京で再会、とのこと。

でもでもこの展示、

なーんと先週で終了したようです・・・

とても残念 ><

 

今の日本は、幕末に似た

過渡期にあるような気がしたり。

でも、幕末を生きた彼らは

あの時代にいたからこそ

活躍できたのかもしれませんね。

 

ベトナム語メモ:

Mạc phủ Tokugawa 徳川幕府

Mạc mạt 幕末

Tôn hoàng nhương di 尊王攘夷

Phiên Tosa 土佐藩

Minh trị duy tân 明治維新

 

 

 

 ▼

会津若松の夕暮れは

とても好きな色でした

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ベトナム人の友達にはっきり言われたこと

ベトナム人の友達とビデオ通話をしました。

本当に久しぶりに顔を合わせたのですが

挨拶もそこそこに、その子の第一声は

「Chị mập ra!(太ったねぇ)」でした>< 

 はっきり言ってくれるなぁ。

 

そういえば、髪を切ったり新調した服を見て

đẹp(キレイ)とかkhông đẹp(キレイじゃない)とか

近所のおばちゃんも会社の部下たちも、外見や装いについて

あぁだこうだと好き勝手に批評してくれます。

上司であっても、恰好の餌食です。

漫画でいう「思うマーク」が「喋るマーク」に

なりがちというか。。私の周りだけなのでしょうか。

大きなお世話なのですが、耳の痛いことを

ストレートに言ってくれる人は

なかなかいないので

ありがたいと思うことにします。

 

ちなみに、放っておいて!とか

余計なお世話!って言いたい時は

「Mặc kệ tội!」と言ってみましょう。

通訳練習のためにラジオを聴き続ける

翻訳の仕事が立て込むと、途端に

通訳トレーニングがおろそかになります。

一日サボるとあら不思議。

口がまわらなくなってしまいます・・

というわけで、朝イチで

翻訳に取り掛かりたい気持ちを

ぐぐっとこらえ、NHKワールドラジオを

一本か二本必ず聴いて

リプロ、サイトラを行うようにしています。

時間があれば、同通の練習も。

こちらはスクリプトもついているので

訓練に最適です。

時事問題を取り上げるので勉強になります。

あとは、家事をしながら

ベトナムのラジオ局の番組を流しっぱなしに

してシャドーイングをしたり。

隙間で細々と続けています。

 

今はスマホベトナム各地のラジオ番組も

気軽に聴けて、とても便利ですね。

ちなみに私はサイゴンに長くいたので

なんとなーく南部の番組がごひいき?です^^

ベトナム土産はツバメの巣(Yến Sào)

ベトナム人の友人からお土産として

ツバメの巣(Yến Sào)を頂きました。

ツバメ飼育所を営んでいる方からで、

とれたてほやほやの新鮮なものです。

以前、飼育所を見せて頂いたことがあるのですが、

ツバメが自由に行き来できる暗い屋根裏部屋を作り、

ツバメがやってきて巣作りするのを待っていました。

人工飼育は、温度・湿度・光・岸壁に似せた内装等

すべてが揃わないとツバメは定着せず、

とても難しいと聞いた記憶があります。

 

ちなみに軒下に巣を作るあのツバメではなく、

アナツバメといって洞窟に自分の唾液(nước dãi)で

巣をこしらえるのだそうです。びっくりですね。

この唾液に驚くほどの美容成分が含まれているため

パーフェクトフード、高級食材なのだそう。

 

調理法は、10分ほど弱火で煮て

お好みで砂糖を混ぜるだけ。

気になるお味は、無味無臭で、ゼリーのような

触感だけ。。^^;

それでも、お肌つるつる&体力UPでいいとばかり!

cao lương mỹ vị(ご馳走)」なのよ!

とのことなので、しばらく食べ続けてみようと思います。

 

 

情熱大陸 同時通訳者橋本美穂さん

ピコ太郎とふなっしーを同時通訳する超一流通訳者

 

ずっと楽しみにしていた昨日の「情熱大陸」は

同時通訳者、橋本美穂さん。

この方は国際ビジネスの最前線交渉から

ピコ太郎の武道館ライブ、はたまた

ふなっしーの記者会見までを瞬時に通訳する

まさに超一流の「言葉のアスリート」。

実に見ごたえのある内容で

橋本さんの凄さに圧倒されると同時に

その素敵な笑顔に30分間くぎ付けでした。

 

 

あの、ピコ太郎用語を同時通訳だなんて。

「本当に、ありが玉置浩二

・・な、なんと通訳すればよいのでしょうか。

想像するだけで凍り付きますね。。

汗が噴き出ますね。。。

橋本さんは、あえてthank you ではなく

arigatou or ariga-tamaki-koji

と訳されていました。

 

印象的だった言葉は、

「相手の価値観を瞬時に吸収して言葉に反映する」

「条件が整わないと集中できないとか

言ってるといつまでも集中できない」

「雑音を押し出す力で集中する」

「基本的には誰も何も言ってくれない。

だから自己批判精神が大事」

「(話し手の)代弁だからなりきらないといけない」

 

ご自身は、逆境を楽しむ楽天家なのだそう。

想像力と集中力。コミュニケーション力と

ユーモア、そしてセンス。

月40本の仕事をこなし超多忙な毎日のはずなのに、

あの爽快な笑顔。

しかも小学校のお子さんがいらっしゃるなんて。

すごく楽しそうに仕事されているのが印象的でした。

 

おこがましいですが、わたしもいつか

あんなふうになりたいな、なんて。

また、目標となる女性が一人増えました。