読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ガジュマルの木の下で

現役フリーベトナム語通訳・翻訳者の日々のこと。ベトナム駐在時代の思い出など。

あなたに褒められたくて

 

ベトナム人の友人は

今は亡き高倉健さんの大ファンです。

彼女に勧められて

健さんのエッセイ「あなたに褒められて」を

読みました。

 

文章力もさることながら

これほど飾らない、素朴なエッセイを読んだのは

何年ぶりでしょうか。

すぐそばで語りかけられているような

臨場感があります。

健さん、ユーモアと感性の人。

本当に意外です。

褒められたかったのはいったい誰だったのか。

読み進むうちにそのなぞも解け、

また胸が熱くなりました。

ずっと手元に置いて

何度も何度も読み返したい一冊です。

島からの便り

奄美大島から便りが届きました。

ベトナム最南端、メコンデルタ地方出身の彼女は

奄美の空の色や市場のにおい、村のおばあ達の笑顔が

田舎そっくりだ、と喜んでいました。

確かに日本も、南にいけばいくほど

アジアの色が濃くなりますね。

 

日本政府観光局の統計によると

昨年の訪日ベトナム人は20万人を超えており

今熱い観光地はずばり、地方なのだそうです。

調べてみると、エイチ・アイ・エス発表の

【タイ人・ベトナム人に聞いた、

日本のここにいってみたい!冬の絶景トップ10】

では、3位が滋賀の「びわ湖バレイ」、

2位が岡山の「備中松山城」、1位は富山の「五箇山

だったようです。

これは全国の地方自治体などの

提案の中からタイ人とベトナム人スタッフが

候補地を選択、SNSで投票を実施したらしいです。

一昔前とは違って、ショッピングだけではなく

四季の変化や日本ならではの景色を楽しむ

ベトナム人が増えたのでしょうね。

興味深いです。

パクチーは名脇役

日本では、パクチーブームですね。

でも、そもそもベトナムでは日本のような

パクチー料理」なるものは存在しません。

 

香草はあくまでも料理を引き立たせる役割で、

影の名脇役というポジション。

タイでもベトナムでもカンボジアでも、

お料理に絶妙な量とバランスで添えてあるから

美味しさが引き立ちます。

ちなみにフォーにパクチーを入れるのは稀で、

バジルなど他の香草が主です。

なので、パクチーメインの料理は

ベトナム人からすると

とっても「和製」なイメージで、

なんとも不思議な感じがするそうです。

 

個人的にはパクチーは大好きです。

あくまで主役ではないもの限定ですが。

パクチーの育て方は

とっても簡単らしいので、

お家で育ててみようかなと

目論んでいるところです。

ご飯食べた?

Ăn Cơm Chưa? アンコムチュア?

「ご飯食べた?」

色んな場所でよく尋ねられる挨拶です。

実際にご飯を食べたかどうかではなく、

「よっ、元気?」

みたいなニュアンスでしょうか。

ベトナムに住み始めた当初は、

近所のおじさんや市場の野菜売りのおばさんに

会うたびにそう尋ねられ、

なぜこんなにご飯のことを気にするのかしらと

本当に不思議でしたが、

相手は真面目に食べたかどうかを

知りたいのではなくて

調子どう?という

他愛のない挨拶なので

食べていれば「Rồi」ロイ/ゾイ

まだだったら「Chưa」チュア

でさらっと答えて良いみたいです。

 

また、あなたのことを

気にかけているわよ、という

心遣いの表現でもあるようなので、

こちらからも、どんどん聞いてみると

近しい感じがしますね。

 

また、ベトナムも日本と同じ米文化なので

ご飯食べた?はそのままお米食べた?

という表現なのが興味深いです。

 

 

 

東京ばな奈

ベトナムへの日本土産、悩みますね。

スイーツ系で外れがないのは、

ご存じ「東京ばな奈」です。

これ人気が高くて、買ってきてって

リクエストされることもしょっちゅうです。

あと、意外なところでカレンダー。

お歳暮などで普通に頂く

企業のものなんかでも、写真がキレイ!

ということですごく喜ばれます。

 

日本からベトナムに帰国する

ベトナム人のスーツケースを

覗いてみると、大量の

チョコレートと目薬が入っていました。

お土産用なんだそうです。

日本帰りだと、お土産をもらう側の

期待感も結構高く、色々と気を遣う!

とのことでした。

 

 

 

 

通訳と情熱

インハウスでの通訳業務では、

社内会議はもちろんのこと

ベトナム-日本間での

スカイプミーティングを行うこともあります。

些細な間違いが大きなミスになるのは

同時通訳であれ逐次通訳であれ同じことです。

訳出がちょっとうまくいかないなぁと

少し悩んでいる時期に、サッカーのトルシエ元代表監督

の通訳ダバディ氏の通訳動画を目にしました。

トルシエさんにも注意されるほどの熱い通訳。

彼は、トルシエさんの動きを観察することで、

彼のちょっとした仕草で

何を言いたいのか予測できるようになったと言います。

また、元々プロの通訳者ではなかった彼は、

最初の2年間はとにかくトルシエ元監督の

思いを何とか選手に伝えようと、

エモーションでカバーするので精いっぱいだった、

とも言っていました。

 

このお仕事はお互いの文化やバックグラウンドを

理解できないと完璧にやり遂げられません。

また言葉を並べるだけではなく

人と人との関わり合う仕事だということも

覚えておかないと。

 

情熱を持ち続けるのはとても大変だけれど

この仕事を選んだ以上、情熱を持って

取り組んでいかなければいけませんね。

また、それによって

人は動かされるのかもしれませんね。

 

 

珈琲はのんびりと

ベトナムで知り合あった友達とは

日本より濃厚なお付き合いが

多いような気がします。

それは何より、

カフェでお喋りする時間が

長いからでしょうか。

娯楽が少ないので必然的に行く場所

といえばカフェが多くなりますし、

ベトナム人同士でも遊びの誘い文句は

「đi uống cafe(コーヒー飲みに行こう)」

になりますね。

 

ベトナムコーヒーの淹れ方は少し独特です。

深めに煎った豆を

アルミのフィルターでゆっくり抽出し、

甘いコンデンスミルクを加えて飲みます。

この長い時間をのんびり待つのも

なんともベトナム式ですね。

 

私は、カフェでの方が仕事や読書が

さくさく進む方なので

(あのガヤガヤ感が好き)、

長居することもしばしば。

あの喧騒と苦くて甘いコーヒーが

恋しくて、そろそろベトナム

行きたいなあと思っているところです。